加齢に伴う歯周炎の進行、過剰な免疫反応が原因か

 

加齢に伴う歯周炎の進行、過剰な免疫反応が原因か

   

少し古い記事(223日)なのですが、長崎大学の歯周病学講座、原教授の研究結果ですので取り上げさせていただきます。

『年をとるに従って歯周病が進行する』とは良く聞く言葉です。患者さんの中にも、「もう年が年だから歯槽膿漏になっても仕方んなかね。」という方もおられます。

歯周病と糖尿病の関係でも、慢性炎症による刺激に対する反応が症状を悪化させることがわかってきていますので、病態のメカニズムがだんだん解明されているようです。

以下、内容を転載します。

 

「加齢に伴う歯周炎の進行の原因」について、過剰な免疫反応が関係する可能性を示した研究結果を、花王が223日に発表した。

 

発表されたのは、花王と長崎大大学院医歯薬学総合研究科の原宜興教授の共同研究の結果です。

 

2164歳の健康な女性115人を対象に、歯周ポケットの深さやプラーク(歯垢)量などの口腔内診査、唾液中の歯周病関連細菌の量、血液中の歯周病関連細菌の毒素に対する抗体量の調査を実施した。

その結果、加齢とともに歯周炎が進行している人の割合が増える傾向が認められたほか、

1、歯周炎が進行している人ほど、抗体およびプラークが多い

2、歯周病関連細菌に対する抗体が多い人ほど、歯周炎が進行している

3、歯周病関連細菌の量よりも、その菌に対する抗体量の方が歯周炎の進行の程度との関連が強く認められる

以上のことが分かり、加齢による歯周炎の進行への免疫反応の影響が示唆された。

 

研究ではまた、細菌の毒素と毒素に対する抗体による免疫反応により、実験的に歯周炎を発生させる「歯周炎モデル」を作ることに成功した。

 

これらの結果から、長い年月をかけて歯周病関連細菌に対する抗体量が増えることで、抗原を排除しようとする過剰な免疫反応が起こりやすくなり、これによって歯周炎の罹患率が増加する可能性が考えられるということです。

株式会社花王と原教授は、「歯周炎予防には、歯周炎が進行する歯周ポケットの深い部位における抗原の原因となる細菌の除去に加え、抗原と抗体に起因する過剰な免疫反応を抑えることが重要」との考察を示している。

 

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